作業環境の共通化

コンテンツデータ管理

 伝統的な印刷物の製造工程では、刷版やフィルムをまとめる工程が不可欠でした。素材を用意するために、スキャナーやカメラ、版下、写植なども必要であり、様々な工程と中間生成物が存在したのです。

 一方、映像データを作成する際には、動画や音楽を問わず完成データを見据え工程が設計され、複数の専門的な技能者が携わることも少なくありませんでした。

 その後、様々なメディアを取り巻く環境は、デジタル化により大きく変化しました。

 印刷物の製造では、プリプレス工程のデジタル化により、担当者に求められる技術も大きく変化しました。各工程で求められる知識や技術について、総合的な能力を持つ人材の育成が必要だったのです。

 デジタルメディアではどうでしょう。映像であれば、DTV(DeskTop Video)が登場することで、MA(Multi Audio)の技術者に頼ることなく、編集済みのデータが用意できます。

 デジタルカメラで写真を撮影をすると、印刷物だけでなく、ビジネス文書の作成や電子メール、Webコンテンツなどに使用することができ、画像の組み合わせにより、特撮映画の様な加工を施すこともできるのです。

 IT(Information Technology)の発達により、コンテンツデータ作成は類似した環境で作業を行っており、素材の共通性も高まってきました。

 コンテンツデータ作成の際に生まれる中間生成物は、適用するメディアだけでなく、共通データとして管理することで効率化が期待できることから、データベース化することが多くなっています。